蕎麦子さんの栞

読書感想文と本にまつわるあれこれ。

おるもすと(講談社)/吉田篤弘

*あらすじ*

   「こうもり」と呼ばれる男が主人公。自分はもうほとんどの事をやり終えてしまったと言い、あとは、自分の部屋から見下ろす墓地のしるし(墓)を数えることだけが未だ果たせていないと言う。
 

おるもすと

「おるもすと」の話のつづき

話のつづきの、そのまたつづき

あとがき

【特別付録】夜がいちばん静かになるとき

 

*お気に入り度*

☆☆☆☆☆

*感想*

   良いことにも、悪いことにも、終わりがある。ここに生きて、死んで、終わり。終わりのないものはないのである。

   そんなことはわかっているのに、全てのことがいつまでも続くかのような気持ちでいる。

   悲しいことから永遠に抜け出せないようなどん底の気持ちの処理に困ったり、半年先の旅行の計画を立てたりする。いつ人生の終わりが来てもおかしくないのに。

   だけど逆に、ほとんど終わってしまったと思っても、全てが終わったわけではなく、ほんの少し続いているものもあったりして、それがあるから私たちは生きていけるのかもしれない。

 

#吉田篤弘

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